なぜ虫歯になるの? “虫歯のメカニズム”を知れば予防が変わる!
投稿日:2025年6月25日
カテゴリ:院長ブログ
こんにちは いぬい歯科クリニック 院長の乾です。
はじめに
「ちゃんと歯みがきしてるのに、どうして虫歯になるの?」
診療室で毎日のように聞かれる質問です。
虫歯は“運が悪い”からできるのではありません。条件がそろった時だけ発症する、予防可能な病気です。
まずは仕組みを知り、今日からできる対策を一緒に確認していきましょう!
1. 虫歯は「4つの条件」がそろった時に起こる
歯科では有名な「カイスの輪(Keyes の輪)」という考え方があります。虫歯の発症には次の4条件が同時にそろうことが必須です。
条件 | 役割 | ポイント |
---|---|---|
① 歯質 | 歯そのものの強さ/唾液の質 | エナメル質の厚み・フッ素量など |
② 虫歯菌 | ミュータンス菌など | プラーク(細菌の塊)が多いほどリスク↑ |
③ 糖分 | 菌のエサ(特に砂糖) | “量”より“回数・時間”がカギ |
④ 時間 | 脱灰(歯が溶ける)時間 | だらだら食べが最も危険 |
4つがそろうと歯の表面が酸で“脱灰”し、やがて穴があきます。逆に言えばどれか一つでもコントロールできれば、虫歯は防げるということです。
2. とくに重要なのは「糖の摂り方」と「タイミング」
🍭 甘いものを“いつ”食べるかでリスクが激変
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空腹時(例:午後3時に甘いお菓子)
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唾液量が少なく、酸を中和する力もダウン。
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→ 虫歯リスク大!
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食後すぐ(例:昼食直後のデザート)
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すでに唾液がたくさん出ており、再石灰化も働きやすい。
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→ リスクは最小限!
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結論:甘いものは食後に。
3時のおやつは“しょっぱい系(おにぎり・チーズ・ナッツ etc.)”がおすすめ!
🕒「だらだら食べ」「寝る前のちびちび飲み」は避ける
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飴やジュースを長時間口に含む
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寝る前に甘い飲料をちびちび
いずれもお口の中が酸性に傾く時間を延長し、脱灰が進みます。
3. 唾液はお口の“天然防御システム”
唾液は
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洗い流す(自浄)
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酸を中和
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再石灰化を促進
という3つの働きで歯を守っています。
しかし 睡眠中・口呼吸・ストレス・脱水 などで唾液が減ると、一気に虫歯リスクが上昇するため要注意です。
4. 虫歯を防ぐ4本柱 – 生活習慣+プロケア
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食事のタイミング・内容を整える
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甘味は食後にまとめる、3時はしょっぱい物に置き換え
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正しい歯みがき+フロス
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就寝前は特に丁寧に。フッ素入りペースト推奨
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フッ素の活用
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毎日の家庭用+歯科での高濃度塗布で歯質強化
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定期検診・クリーニング
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プラーク除去とリスク評価で“条件”を崩す
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まとめ
虫歯は「条件がそろったときだけ起こる」完全にコントロール可能な病気です。
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歯質をフッ素と唾液で強化し、
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虫歯菌を清掃とプロケアで減らし、
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糖分は“量よりタイミング”を意識し、
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だらだら時間を作らない——
この4点を押さえれば、虫歯ゼロ生活は決して夢ではありません。「なぜ虫歯になるのか」を理解した今日から、予防習慣をアップデートしてみてくださいね✨
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