甘いものを食べていないのに、なぜ虫歯になるの?
投稿日:2025年6月27日
カテゴリ:院長ブログ
こんにちは いぬい歯科クリニック 院長の乾です。
本日はお菓子を控えてるのになぜ虫歯ができるの!?という疑問にお答えします。
1. 「お菓子を控えているのに虫歯ができた!」
診療室でとても多いお悩みです。
結論から言えば 「糖=お菓子」ではない し、虫歯は 糖だけで決まる病気でもありません。
本記事では、お菓子を食べなくても虫歯になる4つの理由と、その対策をわかりやすく解説します。
2. 見落としがちな“隠れ糖分”
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主食(ごはん・パン・うどん)は体内でブドウ糖に変わる ──「甘くない炭水化物=安全」ではありません。
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スポーツドリンク・乳酸菌飲料・調味料(ケチャップ・ソース)など、実は砂糖がしっかり入っている。
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ポテトチップスやクラッカーは甘くないのに歯に付きやすく、虫歯菌の栄養源になりやすい。
▼対策
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飲み物は水かお茶が基本。
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調味料はかけ過ぎず、糖質入り飲料は一気に飲んで終わらせる(チビチビ禁止)。
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甘いものを食べた後はすぐ歯みがき。難しければ うがい や お茶で流すだけでも効果あり!
3. “だらだら食べ・チビチビ飲み”がリスクを跳ね上げる
糖の量より重要なのは 「お口が酸性のままになる時間」。
飴をなめ続けたり、スポーツドリンクを少量ずつ摂る習慣は、
唾液の中和と再石灰化の時間を奪う ため虫歯リスクが急上昇します。
▼対策
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おやつは時間を決め、食べたら歯を休ませる2時間ルールを。
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甘いものを食べるなら「食後」がおすすめ。 食事で唾液が出ている状態なら酸性リスクが軽減されます。
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お子さんには果物がおすすめ。 甘みも栄養もあり、さらに近年の研究では「果物を日常的に摂る子の方がアレルギーが出にくく、ファストフード中心の子はアレルギーが出やすい」という傾向も。
4. “酸”が歯をとかす!? 酸蝕症にも注意
甘くないけれど酸性度の高い食品(みかん・酢ドリンク・炭酸飲料など)は、虫歯菌がいなくても歯を化学的に溶かします。これが 酸蝕症。
▼対策
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酸味の強い飲食後はすぐ磨かず 30分後にブラッシング。
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ストローを使って歯に直接当てない/水ですすいで中和する。
5. プラーク・唾液・歯並び──体質要因もあなどれない
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プラークコントロール不足:糖が少なくてもプラークが多ければ菌は酸を産生します。
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唾液量と質:口呼吸・ストレス・薬の副作用で唾液が減ると再石灰化が追いつかない。
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歯並び:重なった歯は磨き残しの温床。フロスや矯正の検討も予防の一環。
6. まとめ──「お菓子ゼロ」だけでは不十分!
落とし穴 | 例 | 今日からの一手 |
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隠れ糖分 | スポドリ・パン・調味料 | ラベルを見る/飲むなら一気に |
だらだら食べ | 飴・チビチビ飲み | 時間を決めて摂取/水かお茶で口を洗う |
酸性食品 | みかん・黒酢ドリンク | 30分後に歯磨き/ストロー利用 |
体質要因 | プラーク・唾液不足 | フロス+定期クリーニング・口呼吸改善 |
食べるタイミング | おやつを先に食べる | 甘いものは食後に。果物は栄養・虫歯予防・アレルギー対策にも◎ |
「甘いものを控える」だけで虫歯ゼロを目指すのは難しい時代。
“何をどのタイミングで食べ、どうケアするか”が鍵になります。
自分では気づかないリスクもあるので、ぜひ定期検診でチェックしてみてくださいね!
📍いぬい歯科クリニック
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