子どもの鉄不足は歯と心にも影響？〜“落ち着きがない”の背景にある栄養の話

こんにちは　いぬい歯科クリニック　院長の乾です。

今回は多くの女性と子供に見られる問題、鉄不足です。

1. はじめに

最近、「歯が弱くなってきた」「虫歯ができやすい」だけでなく、
「子どもが落ち着きがない」「イライラしやすい」といったご相談を受けることが増えてきました。

実はその背景にあるのが――鉄不足。
**歯の発育にも、心の安定にも関わる“見落とされがちな栄養素”**です。

2. 鉄不足が歯の発育に与える影響

• エナメル質や象牙質の形成に鉄が不可欠。不足すると歯が弱く、虫歯になりやすい傾向があります。

• 唾液の分泌も減り、口腔内が乾燥してトラブルが起こりやすくなる。

3. 鉄不足が引き起こす口腔・全身症状

• 口内炎・口角炎・舌炎・味覚異常などの粘膜トラブル

• 唾液量の低下による虫歯・歯周病リスク上昇

• 疲れやすさ、めまい、集中力低下などの“見えにくいサイン”

4. そして見逃してはいけないのが「行動への影響」

最近の研究や歯科医師の現場でも注目されているのが、
鉄不足と“落ち着きのなさ”や“かんしゃく”の関係です。

• 子どもがすぐ怒る、集中できない、落ち着きがない場合、
  　→ 糖質の摂りすぎか、鉄分不足が原因であることが多いです。

• 鉄は脳内の神経伝達物質（ドーパミン、セロトニン）の合成にも必要。
  　→ 不足するとイライラしやすくなったり、感情の起伏が激しくなりやすいのです。

5. 実は、お母さんの鉄不足が子どもにも影響する

• 特に授乳期・乳幼児期は、お母さんが栄養不足だとそのまま子どもにも響きます。

• 鉄は体内で作ることができず、食事からの補給が必須。
  　→ お母さんが疲れやすい・気分の浮き沈みがある場合、親子で鉄不足のサインかもしれません。

6. 鉄分はどう摂ればいい？「ふりかけ」や工夫で手軽に毎日プラス

鉄分は“食事から毎日少しずつ”が理想ですが、忙しい日々の中では難しいこともあります。
そんな時に便利なのが、鉄を補えるふりかけや加工食品の活用です。

✅ 食事での工夫（基本）

🔸 ヘム鉄（吸収率高）：
　→ 赤身の肉、レバー、マグロ・カツオなどの魚類

🔸 非ヘム鉄（吸収率やや低いが有用）：
　→ ほうれん草、小松菜、ひじき、大豆製品など（＋ビタミンCと一緒に）

✅ 忙しい家庭におすすめの「鉄入り食品」

• 鉄強化ふりかけ（市販のものでOK）

• 鉄入りベビーフード・おやつ（クッキー、ウエハースなど）

• 鉄分プラスのきな粉や青汁パウダー

• 鉄鍋や鉄たまご（調理器具で自然に摂れる方法も）

🧑‍🍼 特に小さなお子さんや、好き嫌いの多い子には
“ご飯にふりかけ”という手軽なスタイルで鉄補給ができるのが魅力です。

✅ 摂り方のポイント

• ビタミンC（果物・野菜）と一緒に摂ると吸収率アップ

• 牛乳・お茶・コーヒーは食後すぐに飲まない（吸収を妨げる）

☝ お母さん自身の栄養も忘れずに

親子で鉄分不足というケースも少なくありません。
特に授乳中や育児中のお母さんは鉄の消費が激しいため、
「疲れやすい・イライラしやすい」と感じる方は、子どもと一緒に鉄を補う意識が大切です。

7. 歯科でもできるサポート

当院では、

• 歯の成長・発育のチェック

• 唾液量や粘膜の状態から鉄不足の兆候を見抜く

• 必要があれば医科へのご案内や、お母さん向けの栄養アドバイスも行っています。

8. まとめ

💬 最後に

「歯並びや虫歯」だけでなく、「お口の中がなんだか気になる」「子どもが最近イライラしがち」など、
少しでも気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

お口と栄養は深くつながっています。
いぬい歯科クリニックでは、歯科からできる“心と体のケア”を一緒に考えていきます🍀

📍いぬい歯科クリニック

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