お子さんの“ぽかん口”、気づいていますか?歯並びや健康への影響と対策
投稿日:2025年5月27日
カテゴリ:院長ブログ
こんにちは いぬい歯科クリニック 院長の乾です。
日常の中で、お子さんがぽかんと口を開けている姿、見かけたことはありませんか?
実は多くの親御さんが、「ぽかん口」に気づいていません。
でもこれ、単なるクセではなく、将来の歯並びや健康に大きく関係するサインなんです。
今回は「ぽかん口」が何を意味するのか、そして気づいたらどう対処すればいいかを、わかりやすくお伝えします。
🔶【1. ぽかん口とは?】
「ぽかん口」とは、安静にしている時でも口が開いてしまっている状態のこと。
医学的には「口唇閉鎖不全」や「口腔機能発達不全」とも言われ、
成長過程でお口まわりの筋肉や呼吸の使い方に問題があるサインと考えられています。
🔶【2. 放置するとどうなるの?】
「見た目だけの話でしょ?」と思われるかもしれませんが、実は将来に大きく響く問題です。
ぽかん口を放っておくと…
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出っ歯や開咬(前歯が閉じない)などの歯並びの乱れ
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口呼吸の習慣化による感染症リスクや集中力低下
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顔が縦に伸びる「面長傾向(アデノイド顔貌)」
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成長後、奥歯に負担が集中しやすくなり、咬合崩壊を招く
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成人後に矯正する場合、外科手術(オペ)が必要になる可能性が高くなる
つまり、「今は困っていない」ように見えても、
10年後・20年後の人生に影響する重大な問題なんです。
🔶【3. 原因はなに?】
ぽかん口を引き起こす主な原因は以下のとおりです。
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口周りの筋肉が弱い
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舌の位置が低い(低位舌)
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鼻づまりやアレルギーによる口呼吸
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柔らかい食事中心で咀嚼が少ない
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姿勢の悪さ(猫背やストレートネック)
これらが複合的に関わり、ぽかん口が習慣化していきます。
🔶【4. こんなサイン、見逃していませんか?】
次のような様子が見られると、「ぽかん口」の可能性があります。
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何もしていないときに口が開いている
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食事中によく食べこぼす
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寝ているときにいびきをかく
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話すときに舌が前に出る
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口臭が気になる
ご家庭でチェックしてみて、気になるようなら一度ご相談ください。
🔶【5. 改善のためにできること】
ぽかん口の改善には、日常生活の中でできることがたくさんあります。
✅ あいうべ体操(MFTの第一歩)
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「あ・い・う・べー」と大きく口を動かす体操
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舌や口の筋肉を強化し、口を閉じる力をつける
✅ 寝るときは“口テープ”で鼻呼吸を促す
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医療用テープで口が開かないよう優しくサポート
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鼻呼吸の習慣づけに有効(※使用は必ず医師にご相談ください)
✅ 姿勢と食事環境の見直し
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足がしっかりつく椅子を使う(踏ん張れることが大事)
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柔らかい物ばかりでなく、しっかり噛む食材も取り入れる
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前向き抱っこは避け、体幹が安定する育児環境を
毎日の習慣のなかで、気づいて→予防していくことが何よりも大切です。
🔶【まとめ】
「ぽかん口」は成長期に放っておくと、見た目だけでなく、
機能面・健康面・将来の治療選択肢にまで影響を与える問題です。
でも逆に言えば、今なら間に合うということ。
気づいた時点で、日常の工夫+専門的なサポートを取り入れていけば、
お子さんの自然な発達をきちんと導いてあげることができます。
当院では、ぽかん口や口腔筋トレーニング(MFT)、顎顔面矯正を通じて、
お子さんの「育ち」に寄り添う予防的な取り組みを行っています。
お気軽にご相談くださいね😊
📍いぬい歯科クリニック
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