50代・60代からの矯正は遅くない。“人生の後半こそ整える価値がある”理由
投稿日:2025年7月22日
カテゴリ:院長ブログ
こんにちは いぬい歯科クリニック 院長の乾です。
本日は、矯正って若い人だけじゃないの!?
この年齢でできるの?という声にお応えして、ブログを書きました。
1. 「もう歳だから矯正なんて…」そう思っていませんか?
「矯正に興味はあるけど、もうこの歳じゃ…」
「歯並びは気になるけど、今さら人に見せるのも恥ずかしい…」
そんな声を、私たちは日々の診療の中でたくさん耳にします。
でも実は、50代・60代から矯正を始める方は年々増えているんです。
なぜなら、矯正治療は「見た目を整える」だけでなく、**“これからの人生をより快適に過ごすための選択”**だからです。
2. 大人の矯正、今や珍しくありません
日本臨床矯正歯科医会の調査でも、矯正を始める患者の約3人に1人は成人。
さらに、その中でも50代・60代の方の割合が着実に増えているというデータもあります。
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見た目の改善はもちろん
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歯周病や咬み合わせのリスクへの対応
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将来の自分の歯を守るため
…といった**“健康意識”の高まり**も、矯正を始める理由のひとつになっています。
3. 年齢よりも重要なのは「歯・骨・歯茎」の状態です
「もう歳だから無理」と諦めてしまう方が多いのですが、矯正治療は年齢で決まるものではありません。
実際には以下のような点が大切です:
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歯を支える骨がしっかりしているか
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歯周病が進行していないか
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歯の本数や噛み合わせに問題がないか
これらがクリアされていれば、70代で矯正を始めることも可能です。
もちろん歯周病があっても、治療と並行しながら矯正する方法もあります。
4. 50代・60代から矯正を始める“5つのメリット”
① 噛み合わせを整えることで、しっかり噛めるようになる
→ 入れ歯やブリッジになる前に、自分の歯で長く食事を楽しむことができます。
② 歯周病リスクの低下
→ 歯並びが整うことで磨き残しが減り、歯ぐきの炎症が改善しやすくなります。
③ 顔の印象が若返る
→ 歯並びが整うと、口元が引き締まり、フェイスラインも自然に整います。
④ 姿勢やバランスにも良い影響
→ 噛み合わせは、実は全身の姿勢や筋肉バランスにも関係しているのです。
⑤ “自分のための時間”を使えるようになったからこそ挑戦できる
→ 子育てが落ち着き、自分自身に投資したいという方が増えています。
5. インプラントや補綴治療前に「矯正」が必要な理由
50代・60代の方でよくあるのが、奥歯を失って噛めない状態です。
「そろそろインプラントを考えたほうがいいかな…」というご相談も多く寄せられます。
でも、ここで注意してほしいのが──
**“今の咬み合わせのままでインプラントを打っても、長持ちしない可能性がある”**ということです。
❗なぜなら…
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奥歯が欠損して噛む力のバランスが崩れている
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上の歯が下に伸びてきたり、隣の歯が倒れてきたりしてスペースが歪んでいる
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すでにある歯が過剰な力を受けて揺れている
そんな環境でインプラントを入れると、インプラントに無理な力が集中して、結果的に早期脱落のリスクが高まるんです。
✅ だからこそ矯正で「噛み合わせの土台を整える」ことが大切
歯列や咬合状態を整えてからインプラント治療に進めば、
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力が均等に分散される
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インプラントが他の歯を守る役目を果たす
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全体の寿命が延びる(結果として費用対効果も高い)
つまり、矯正は“インプラント治療を成功させるための前段階”でもあるんです。
6. こんな矯正方法があります(50代・60代でもOK)
● ワイヤー矯正(表側/裏側)
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歯を動かす力が強く、コントロール性が高い
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重度の咬合崩壊にも対応しやすい
● マウスピース矯正(インビザラインなど)
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取り外し式で見た目も気にならない
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軽〜中度の歯並び・咬合調整に向いている
● ハイブリッド矯正(部分的なワイヤー+マウスピース)
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「目立ちたくないけど、しっかり動かしたい」方におすすめ
年齢を理由に選択肢を狭める必要はありません。
むしろ生活スタイルに合った方法を選べる時代です。
7. 実際の患者さんの症例紹介(60代女性・奥歯の欠損から)
患者さんは60代の女性。
奥歯が数本抜けた状態で「噛めない」「硬いものを避けている」とのこと。
インプラントをご希望でしたが、診査の結果、前後の歯が倒れており、インプラントスペースが確保できない状態でした。
そこで…
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前処置として矯正治療をスタート
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約10ヶ月で歯の傾きを改善、咬合バランスも調整
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その後インプラント埋入 → 現在は快適に食事を楽しまれています
本人も「矯正がなかったらここまで噛めるようにはならなかった」と感動されていました。
8. Q&A:よくある質問
Q. この年齢から矯正する意味はありますか?
あります!
見た目以上に、「噛む」「話す」「食べる」機能を守ることが重要な目的。
健康寿命を延ばすという意味でも、矯正は“体への投資”といえます。
Q. インプラントや入れ歯との関係は?
矯正によって、インプラントやブリッジを入れるスペースや方向を整えることができます。結果として、より長持ちする治療が可能になります。
Q. 治療期間はどれくらい?
平均で12ヶ月〜18ヶ月程度。部分矯正であれば数ヶ月で完了することも。
歯や骨の状態に応じて、最適なプランをご提案します。
9. まとめ:「これからの10年・20年のために、今こそ整える」
矯正治療は、若い人だけのものではありません。
むしろ50代・60代だからこそ、「自分の歯を長く健康に使う」ために矯正を行う価値があります。
見た目が整うことで気持ちが前向きになり、しっかり噛めることで健康にも良い影響が出る。
そして、将来のインプラント治療や入れ歯への備えにもなる。
「もう歳だから…」ではなく、「今だからこそ」矯正を始める理由が、確かにあるんです。
この記事を読んで「やっぱり気になる」と思われた方は、まずは一度カウンセリングにいらしてください。
あなたのこれからの人生が、より快適で自信あるものになるよう、お手伝いできればと思います。
📍いぬい歯科クリニック
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月〜金 9:00〜12:00 / 13:30〜18:00
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