歯科治療は「今」ではなく「健康寿命」から逆算するもの
投稿日:2026年2月15日
カテゴリ:院長ブログ
私は診療の中で、患者さんに必ずお聞きすることがあります。
「将来、どんな口の中で生きていきたいですか?」
虫歯があるから削る。
歯周病があるから掃除する。
もちろん必要です。
でもそれだけでは、歯は守れません。
本当に大切なのは、
将来から逆算することです。

平均寿命と健康寿命の差
日本人の平均寿命は80歳を超えています。
しかし「健康寿命」はそれより約10年短いと言われています。
つまり、
人生の最後の約10年は、
・通院が難しくなる
・体力が落ちる
・自分で十分にケアできなくなる
可能性が高いということです。
ここで大切なのは、
元気なうちに備えること。
気軽に歯医者に通える今のうちに、
将来を見据えた設計をしておくことが大切です。

50代・60代はまだ途中
50代・60代は、
もう終盤ではありません。
でも現実には、
・神経を何本も取っている
・抜歯を経験している
・噛みにくさを感じている
そんな方が本当に多いのが現状です。
そしてその多くは、
突然悪くなったのではなく、
20代・30代からの積み重ねです。
なぜ崩れていくのか?
原因は一つではありません。
・カリエス(虫歯)
・歯周病
・ブラキサー(歯ぎしり・食いしばり)
・強い咬合力のパワータイプ

これらが複合的に絡み合います。
さらに大きいのが「習慣」。
・歯医者は痛くなったら行く
・メンテナンスは受けない
・歯磨きは自己流
この積み重ねが、
40代以降に一気に表面化します。
もし20代で違う関わりがあったら
私は50代・60代の患者さんを診るたびに思います。
「もし20代のときに、しっかり関われていたら…」
・噛み合わせを整える
・定期メンテナンスを習慣化する
・歯を削らない設計をする
それができていれば、
抜歯に至らなかったかもしれない。
歯科医療は、
その場の治療ではなく、人生設計です。

だから0歳から
当院では、0歳4ヶ月頃から予防の情報提供を行っています。
歯が生える前から、
・家族での関わり
・正しい習慣づくり
・通うことを当たり前にする
これを大切にしています。

若い世代には“種まき”。
50代・60代には“立て直し”。
どの世代でも遅くはありません。
でも、
早いほど守れる未来は大きい。
私が大切にしていること
目の前の虫歯ではなく、
「健康寿命まで、噛めるか?」
を基準に考えること。
気軽に歯医者に通えなくなる前に、
今できることを積み重ねる。
それが、
これからの歯科医療だと私は思っています。
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