歯が生えてすぐに“歯並び大丈夫? 0歳のママパパへ伝えたい安心の知識
投稿日:2025年6月1日
カテゴリ:院長ブログ
こんにちは いぬい歯科クリニック 院長の乾です。
「まだ10ヶ月なのに、前歯が斜めに生えてきている気がする」
「すきっ歯になってきたけど大丈夫ですか?」
最近、こうしたご相談をいただくことがとても増えてきました。
SNSや情報サイトで“歯並びの重要性”が話題になり、親御さんの関心もどんどん高まっています。
実際、先日児童館で行った講演でも、赤ちゃんの歯並びについての個別相談が多く寄せられました。
【1】10ヶ月の歯並びは“まだ途中経過”です
生後6ヶ月〜10ヶ月ごろ、乳歯が顔を出し始めます。
この時期の歯は、「まだ並びきっていない」状態。
少し曲がっていたり、左右でズレていたりしても心配はいりません。
実際には、“この段階で完璧に揃っているほうが珍しい”くらいです。
【2】すきっ歯(空隙歯列)はむしろ理想的!
乳歯よりも永久歯は大きいため、今の段階ですきっ歯であることは、将来の歯並びにとって理想的な状態です。
「隙間がある=歯並びが悪い」と思われがちですが、それはむしろ誤解。
この“空隙”があることで、永久歯がきれいに生える余地が確保できるのです。
【3】ただし、“噛まない生活”は要注意!
いくら空隙歯列が理想とはいえ、現代のやわらかい食事ばかりの生活では、顎の発育が不十分となり、隙間が消えていくこともあります。
逆に、隙間がなくても、
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よく噛んで
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姿勢よく食べて
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顎にしっかり刺激を与える
こうした習慣を続けていれば、顎の成長によってスペースが広がってくる可能性も十分あります。
▶️ 3〜4歳以降には、キシリトール入りの安全なガムで“顎育て”を始めましょう!
【4】例外:反対咬合(受け口)は早めのチェックを!
すべてのケースで「安心して様子を見ましょう」と言えるわけではありません。
特に注意したいのが**反対咬合(受け口)**のケースです。
🦷早期の見極めが大切な理由:
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前歯が受け口になっている状態で、顎が前方へ成長する傾向が続くと、骨格的なズレが強くなることがあります
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「前歯が生え変わるまで様子を見ましょう」という判断は、反対咬合に限って言えば遅すぎることもあるのです
🦷どんな対応が必要?
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早くて4歳頃から、プレオルソなどのマウスピース型装置での対応が可能です
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就学前から本格的な顎顔面矯正に進んでも問題ありません
🦷ふざけて前に出して噛んでいるだけなら問題なし!
中には「ふざけて出して噛んでるだけ」なこともあります。
そうした場合はまだ様子見でOKですが、次のような習慣が改善の助けになります:
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足が床につく、高さ調整可能な椅子を使い、しっかり踏ん張って食べる
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スルメや干し芋など歯ごたえのあるおやつを積極的に活用
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「しっかり噛む習慣」を育て、自然な位置での咀嚼を促す
それでも改善しなければ、4歳頃からの専門的な介入を検討しましょう。
【5】泣かない時期に“見るだけ健診”がおすすめ
4ヶ月〜10ヶ月頃の“泣かない時期”は、お口育てのゴールデンタイム。
このタイミングでの
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歯の生え方チェック
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歯ブラシや仕上げ磨きのアドバイス
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噛む習慣づくりのサポート
これらを受けておくことで、後のトラブルを未然に防ぐことができます。
【まとめ】
✅ すきっ歯は良い状態
✅ 多少のズレはほとんどが自然に整う
✅ よく噛む習慣を大切に
✅ 反対咬合には早期の判断を
「まだ早いかな?」と思ったときが、実は始めどきかもしれません。
0歳からの歯医者デビュー、ぜひいぬい歯科にご相談ください😊
📍いぬい歯科クリニック
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住所: 大阪府吹田市千里山月ヶ丘16-1
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