歯ぎしり・食いしばりはなぜ危険なのか?
投稿日:2026年6月4日
カテゴリ:院長ブログ
こんにちは いぬい歯科クリニック 院長の乾です。
本日は歯ぎしり・食いしばりについてお話しさせてもらいます。
虫歯でも歯周病でもない「第三の原因」について
「虫歯はありませんね」
「歯周病も大きな問題はありません」
そう言われたにも関わらず、
・歯が欠ける
・詰め物が外れる
・被せ物が割れる
・歯がしみる
・歯周病がなかなか改善しない
そんな経験はありませんか?

実は歯を失う原因は、虫歯と歯周病だけではありません。
私は患者さんに、
歯を壊す原因は大きく3つある
とお話ししています。
- カリエス(虫歯)
- ペリオ(歯周病)
- パワー(力)
この「力」の代表が、歯ぎしりや食いしばりです。
実はこれが見落とされていることが非常に多いのです。
歯ぎしり・食いしばりで歯は本当に壊れる
歯ぎしりや食いしばりは単なる癖ではありません。
睡眠中には非常に強い力が歯に加わることがあり、歯の摩耗や欠け、ヒビ、詰め物や被せ物の破損、さらには歯の破折につながることがあります。
特に怖いのが、
神経を取った歯
です。
神経を取った歯は痛みを感じにくいため、気づかないうちにヒビが広がり、最終的には抜歯になることもあります。
また歯周病がある方では、歯を支える骨に負担がかかり、歯周病の進行を加速させることもあります。
こんな症状があれば要注意
歯ぎしりや食いしばりは、自分では気づいていないことも少なくありません。
例えば、
- 朝起きると顎がだるい
- 肩こりや頭痛がある
- 歯がしみる
- 歯の先端が平らになっている
- 詰め物や被せ物がよく外れる
- 歯にヒビが入っている
- 頬の内側に噛んだ跡がある
こうした症状がある方は、歯に過剰な力がかかっている可能性があります。
なぜ歯ぎしりは起こるのか?
ここが非常に大切です。
一般的な歯科医院のブログでは、
「歯ぎしりがあるのでマウスピースを作りましょう」
で終わることが多いと思います。
もちろんマウスピースは大切です。
しかし私は、
なぜ歯ぎしりが起きているのか
を考えることがもっと重要だと思っています。
歯ぎしりの原因として、
- ストレス
- 睡眠の質
- 呼吸
- 噛み合わせ
- 生活習慣
など様々な要因が関係していると考えられています。

食事や血糖値も関係するかもしれません
最近は睡眠と血糖値の関係も注目されています。
例えば、
夜遅くに
- お菓子
- アイスクリーム
- 甘い飲み物
- アルコール
などを摂取すると、
血糖値が急上昇します。

その後、睡眠中に血糖値が下がると、身体は血糖値を維持するためにアドレナリンなどのホルモンを分泌します。
すると身体が興奮状態になり、
睡眠の質が低下したり、歯ぎしりや食いしばりが強くなる可能性があるとも考えられています。
もちろん歯ぎしりの原因は一つではありません。
しかし、
歯だけを見るのではなく、生活習慣や身体全体を見ること
も大切だと思っています。
マウスピースは本当に効果があるの?
結論から言うと、
非常に効果があります。
マウスピース(ナイトガード)は、
歯ぎしりそのものを止める装置ではありません。
しかし、
- 歯が削れる
- ヒビが入る
- 被せ物が壊れる
- 顎関節に負担がかかる
こうしたダメージを大きく減らしてくれます。
実際に、
「朝の顎の疲れが楽になった」
「歯がしみなくなった」
という患者さんも少なくありません。
ただしマウスピースだけでは不十分
ここも重要です。
マウスピースは、
歯を守る装置
です。
しかし原因そのものを解決する装置ではありません。
だからこそ、
- 睡眠
- 呼吸
- 食事
- ストレス
- 噛み合わせ
こういった背景まで考える必要があります。
当院では、
「歯が欠けたから治す」
だけではなく、
なぜ欠けたのか
まで考えるようにしています。
実は矯正治療も歯を守る治療です
そしてここからが意外かもしれません。
歯ぎしりや食いしばりに対して、
マウスピース以外にも歯を守る方法があります。
それが
矯正治療です。

もちろん、
「矯正をしたら歯ぎしりが治る」
という単純な話ではありません。
しかし歯並びや噛み合わせを整えることで、歯にかかる力を分散し、特定の歯だけに負担が集中することを防げる場合があります。
私は患者さんによく、
「マウスピースは夜だけですよね」
という話をします。
一方で矯正治療は、
24時間365日、歯にかかる力のバランスを整える治療とも考えることができます。
最後に
虫歯や歯周病に気を付けている方は多いと思います。
しかし、
力によって歯が壊れること
は意外と知られていません。
歯ぎしりや食いしばりは、静かに歯を壊していきます。
だからこそ、
治療するだけではなく、
「なぜそうなったのか」
「これからどうなりたいのか」
を一緒に考えることが大切です。
次回は、
「矯正は見た目のためだけじゃない|歯を守るための矯正という考え方」
についてお話ししたいと思います。🔥
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